今回は2026年8月に富士見ファンタジア文庫から刊行された新作『世界を終わらせた邪神の転生体、ヒトに褒められたくてがんばる』1巻を読んだ感想を書いていきます。
感想なのでネタバレ要素も含まれます。
『世界を終わらせた邪神の転生体、ヒトに褒められたくてがんばる』基本情報
| 著者 | 陸 そうと |
| イラスト | 和音ハカ |
| ジャンル | 転生ダークファンタジー |
| 種類 | 文庫本 |
| レーベル | 富士見ファンタジア文庫 |
| 既刊 | 1巻 |
| 新刊発売予定日 | 未定 |
引用元:https://www.kadokawa.co.jp/product/322605000530/
登場キャラ
『世界を終わらせた邪神の転生体、ヒトに褒められたくてがんばる』メインで登場するキャラクターを紹介します。
キャロル=ベルスーズ

邪神・ゾアの転生体。
4歳の頃、自身がかつて邪神・ゾアだった事を思い出す。
小柄で銀髪と金の瞳が目を引く美少女。
クラウディア=クリシス=クルトルフ

キャロルの幼馴染。
聖騎士の名門の家系で生まれ当然のように聖騎士を目指すが、彼女には…
キャロルに異常なまでの好意を抱いている。
デビルーナ=ナイトゴーン

キャロルが魔術師になる為に家出し、王都で出会った魔術師の少女。
キャロルやクラウディアより年上で姉御肌。
邪神を信仰している。
アーサー=ベルスーズ
キャロルの兄で聖騎士。
幼少の頃から聖騎士を目指していて魔術には否定的だが、キャロルの事は大切に思っている。
世界観
本作の世界観は特殊でかつて邪神が支配していた時代に邪神大戦が起き、その大戦を勝ち抜いたて”最恐”となったのが邪神・ゾア。つまり、主人公キャロルです。
基本的に聖騎士は魔術師を毛嫌いしている世界。しかし、聖騎士、魔術師ともに邪神が世界を支配していた時代の遺産を利用しています。
聖騎士は身体強化などに魔力を使用しますが、魔術師は邪神の亡骸から魂の一部を取り込み、その邪神固有の魔術を扱います。
ザックリ説明すると聖騎士は人間が扱える範囲の魔力を扱い、基本的には邪神の魔術は発動させません。
魔術師は邪神の遺物を取り込み、その邪神固有の魔術を扱う事によって人間から逸脱した存在となります。
ここら辺りが相容れない関係、設定となっている理由になります。
そんな現代に”最恐”の邪神が少女の姿で転生してきたことによって巻き起こる物語を描いたのが本作になります。
感想
キャロルは自身が前世で邪神だったことに気づいたのは4歳の時。
聖騎士の家系で父親は堅物。
そんな環境を離れ、「自由に生きたい」という強い思いから魔術師を目指します。
最恐の邪神であるキャロルは人間に対して自身より格下で矮小な存在くらいにしか思っておらず、それは人間に転生してからも変わりませんでしたが、周囲の人間と関わっていくうちに”人間の機微”を少しずつ理解していきます。
圧倒的な力を有している、どこかロボットのような存在でありながらも、容姿や頑張ったことに対して褒めてくれることが何よりもの快感で「圧倒的な強さ」と「褒められたい」という子供のような純真な可愛さが良いギャップとなっています。
人間に転生した事で邪神の時には無かった承認欲求が爆発しているのも可愛さのポイント。
物語としてはダークでありながらも、キャロルの可愛さや凛とした雰囲気もあり息苦しさを感じさせません。
ダークな世界観が苦手な人でも楽しめると思います。
また、仲間であるクラウディア、デビルーナとの関係性も非常に面白い。
クラウディアはキャロルの欲求を満たしてくれる存在。キャロルが欲している言葉を素直な気持ちで伝えてくれる栄養補給源。
デビルーナは年齢も少し上で姉御肌ですが、キャロルの可愛さに翻弄され掌の上で転がされているような存在でパフェ供給係。
そんな二人を仲間に迎え、魔術師事務所を立ち上げた今後の展開が非常に楽しみです。
キャロルの兄であるアーサーや失踪した母親の存在が物語の中でも重要なポイントとなってくるでしょう。
作中でも「キャロルと母親は似ている」的な話も出てきますし、今後人間の機微を理解していくキャロルと母親の失踪が繋がっていくのではないかと予想しています。
現時点では続刊の情報はありませんが、是非とも続きを読みたい。
どんな人におすすめ?
・美少女キャラが好き
・ギャップを楽しみたい。ギャップ萌え。
・最強主人公であるが陰の実力者系
・設定や世界観を大切にする人
メインキャラ3人は美少女で表紙も挿絵もとても可愛い作品。
ギャップは感想で書いた部分だけでなく、本作では多用されている印象。意外と「勘違い系」が好きな人にも刺さるかもしれません。
現段階では邪神ゾアであった事を隠していますし、人間の姿になって本来の力を100%発揮しているわけではないので、実力を隠している最強キャラとも言えます。
美少女、ギャップ、主人公最強と並べると、「ありがちな転生作品なんでしょ?」という言葉が返ってきそうですが、世界観や設定はシッカリしていますので、掘り下げが好きな人でも楽しめるのではないでしょうか?

