今回PICKUPするのは陸上100mハードルの寺田明日香選手。
2019年9月1日の富士北麓ワールドトライアル2019女子100mハードルで見事、日本新記録を樹立!!
今月27日に開幕する世界陸上ドーハ大会の派遣標準記録も突破!!
そんな、寺田選手の経歴など詳しくご紹介していくので、お付き合い頂きたい。
寺田明日香 プロフィール
名前 | 寺田明日香(てらだあすか) |
生年月日 | 1990年1月14日 29歳 2019年9月現在 |
血液型 | O型 |
出身地 | 北海道札幌市 |
出身校 | 恵庭北高等学校 |
所属 | パソナグループ |
身長・体重 | 167cm・50kg |
幼少期から体操や水泳、ソフトボールを習っていた寺田明日香選手。
小学校4年の頃に陸上を始め、初めて出場した大会で好成績を残すなど才能の片鱗を見せていたようだ。
中学校に進学すると陸上1本に絞り、高校は今年の日本選手権女子100mを制した御家瀬緑選手が在学している北海道の恵庭北高校に進学。
ちなみに寺田選手のご両親は陸上選手だったとのこと。
高校に進学してからは本格的にハードルに始め、高校時代はインターハイ3連覇を達成。
高校卒業後は北海道ハイテクノロジー専門学校に進学。同時に陸上競技では北海道ハイテクACに籍を置く。
社会人になってからも寺田選手の勢いは止まらず2008年~2010年にかけ日本選手権3連覇を達成。
その間、【世界陸上ベルリン大会】に出場、日本ジュニア新記録(13秒05)を樹立するなど日本のトップ選手として大活躍していた。
引退・結婚
更なる飛躍が期待された寺田選手だったが日本選手権3連覇以降は調子が悪い時期が長く続き摂食障害を経験するなど本来の走りが戻らず引退を決意。2013年6月に正式に競技生活引退を表明した。
その後は、2014年3月に一般男性と入籍。翌月には早稲田大学人間科学部人間情報学科に入学。
同年8月には女の子(果緒ちゃん)を出産している。
7人制ラグビーで競技生活に復帰
結婚、出産、3年間のブランクを経て復帰を果たした寺田選手だが、その競技は陸上ではなかった。
世界で戦う事を考えた時に3年間のブランクは大きいと判断した寺田選手は当時、オリンピックで金メダルを目指し頑張っていた女子7人制ラグビーだった。
寺田選手自身は世界陸上に出場しているがオリンピック出場の経験が無くオリンピックに出場して活躍したいという想いが大きかったようだ。
東京オリンピック出場を目指しラグビーに打ち込んでいた寺田選手は持ち味のスピードを活かしトライを決めるなど日本代表候補として懸命に努力を重ねていたが腓骨を骨折し長いリハビリ生活を強いられる。それと同時に長年ラグビーやっている他の選手達には勝てない部分が多いという想いもあったようだ。
復帰後も懸命に努力を重ねるがトップアスリートだった寺田選手は自分の思い描いている動きが出来ていない事を痛感。このままラグビーを続けていく事が果たして本当に正しいのかという悩みを持つようになり2018年10月に7人制ラグビー引退を決断。更に衝撃だったのは同年12月に陸上競技に復帰する事を表明した事だった。
陸上競技に復帰した理由
7人制ラグビーでのオリンピック出場という夢は果たせなかったが寺田選手にとって7人制ラグビーの経験はかけがえのない財産になったようだ。
陸上は基本的に個人競技だが仲間と話し合いながらプレーする7人制ラグビーは新鮮だった。
この他、7人制ラグビーで努力を重ねた結果、陸上競技をやっている時には鍛えられなかった部分の筋力が発達し脚力がより付いている事を実感。陸上競技に活かせると思っていたそうだ。
復帰後は自身のチームを結成しオフィシャルサイトを開設。
2019年6月の日本選手権では僅差の3位に入り衝撃を与えた。特に準決勝までは圧倒的なスピードを見せつけていたので今後に期待が持てる内容だと個人的は感じた。
8月の【ナイト・ゲームズ・イン福井】では自己記録を更新し日本記録に並ぶ13秒00を記録。
そして、先日行われた【富士北麓ワールドトライアル2019】では12秒97という衝撃の日本新記録を樹立。
男子100mで10秒を切った時以上に個人的には興奮した。
女子100mはレベルが低いが100mハードルは寺田選手以外にもレベルの高い選手が多く、世界大会での活躍が期待される。
【#富士北麓ワールドトライアル】テキストなしで失礼いたしました!寺田明日香選手が12秒97の日本新!!ドーハ世界選手権の標準記録も切るタイムです!!#陸上 #JAAF pic.twitter.com/teyMGykZSk
— JAAF(日本陸上競技連盟) (@jaaf_official) September 1, 2019
復帰後の寺田選手の走りを見るとやはりラグビーの経験が活きていると個人的は感じる。
身体の厚みがあり推進力も以前よりあるように感じる。地面を捉える力も増した印象だ。
復帰して僅かの時間でここまでの記録を出せるのだから今後、更に強くなるのではないかと思ってしまう。素人が考えるような単純なものではないだろうが期待せずにはいられない。
ママさんハードラー
ただ単に日本新記録を樹立しただけでなく寺田選手の活躍は女性アスリートに大きな力を与えるはずだ。
日本ではどうしても結婚、出産を経験すると競技から離れてしまいがちだが、育児期間なども経て復帰し、ここまで活躍できると証明してみせたのだ。
今、活躍している女性アスリートも現役中に結婚、出産するケースが多々あると思うが、競技に情熱があり周りの理解があるならば諦めず頑張ってもらいたいし。理解してあげられる環境に変っていく事が非常に大切だと思う。
オリンピック出場という夢が叶う事を祈っています。
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