今回PICKUPするのは陸上長距離種目で活躍する鈴木亜由子選手。
中学生時代から天才の名を欲しいままにしてしきた鈴木選手の経歴や人物像など詳しくご紹介しますので、お付き合いよろしくお願いします。
鈴木亜由子 プロフィール
名前 | 鈴木亜由子(すずきあゆこ) |
生年月日 | 1991年10月8日 2019年5月現在27歳 |
血液型 | 不明 |
身長・体重 | 154cm・38kg |
出身 | 愛知県 |
所属 | 日本郵政グループ |
小学校時代から陸上を始めるが進学した中学校には陸上部が無かった為、バスケットボール部に入部。
バスケットと陸上の二足の草鞋を履いていましたが当時の鈴木選手は陸上よりバスケットの方によりのめり込んでいたとのこと。
しかし、ズバ抜けた才能を持っていたのでしょう、中学2年生の時に出場した【第32回全日本中学校陸上競技選手権大会】では女子800mと1500mを制覇するという史上初の快挙を達成。
憧れの存在
本格的に陸上に取り組んでいた訳ではなかった当時の鈴木選手でしたが3歳年上で憧れの存在である小林祐梨子さんに出会った事が転機となり、今まで以上に真剣に取り組むようになります。
小林さんは高校時代に1500mの日本記録を達成したり駅伝でもごぼう抜きを達成するなどスーパー女子高生として騒がれていたので、ご存知の方も多いのではないでしょうか?
中学3年生になった鈴木選手は【全日本中学校陸上競技選手権大会】に出場し1500mを連覇。
中学校卒業後は愛知県内でも有数の進学校である『愛知県立時習館高等学校』に進学。陸上強豪校から沢山のスカウトがあり、その中には小林さんの出身校でもある須磨学園からの誘いもあったようだが悩み抜いた結果、時習館高等学校に進学する事を決めたと語っていた。
怪我との闘い
高校でも陸上部に所属し記録を伸ばしていった鈴木選手ですが足の甲を疲労骨折し2度の手術を受けるなど中学校時代のような華やかな成績は残せなかった。
中学校まではスパイクを履く事は無く高校に入り速さを求めスパイクを初めて履いたが、それが怪我に繋がったという話もあります。
現在、JP日本郵政グループに所属していますが社会人になってからも滅多にスパイクを履く事はないので負担が大きいのかもしれません。
大学進学
高校卒業後は『名古屋大学経済学部』へ進学。
陸上部に入部したものの当初は自信を取り戻せない日々が続いたようだ。
しかし、大学3年生の時に憧れだった小林さんと記録会で再会し5000mで戦う事に。
レースは小林さんがトップで鈴木選手が10位という結果でしたが、今まで憧れだった小林さんをライバルだと思えるようになるなど大きな心境の変化をもたらした。
大学4年生になるとユニバーシアード日本代表に選出され10000mで金メダル、5000mで銀メダルを獲得し完全復活を印象付けた。
JP日本郵政グループ
大学を卒業した鈴木選手は2014年に陸上部を創部した『JP日本郵政グループ』の1期生として社会人生活をスタート。
社会人2年目の【日本陸上選手権】女子5000mで3位となり【世界陸上北京大会】の日本代表に選出。
世界陸上本番では予選で6位となり見事、決勝に進出。決勝では15分08秒29の自己ベストの記録を叩き出し9位。
入賞圏内の8位の選手と僅差だっただけに最後の直線はハラハラドキドキしたのを思い出しますね。
同年の9月に行われた【全日本実業団対抗陸上競技選手権大会】女子10000mでは一度も先頭を譲る事無く31分48秒18で優勝し【リオデジャネイロオリンピック】の参加標準記録を突破。
リオデジャネイロオリンピックの10000mと5000mの日本代表に選出されるが、練習中に疲労骨折をしてしまい5000mは15分41秒81で予選敗退。10000mは棄権という結果におわった。
東京オリンピック マラソン
鈴木選手が入社した時から既にJP日本郵政グループの高橋昌彦監督は【東京オリンピック】はマラソンでと考えていたようだ。
鈴木選手自身も東京オリンピックの事を考え可能性を少しでも広げる為にマラソンに挑戦しようという気持ちが徐々に強くなっていたとのこと。
トラックとマラソンどちらに適性があるかを知る為にも一度はマラソンを経験しておきたかったというのが本音だったのかもしない。
しかし、マラソン挑戦に向け鈴木選手自身が一番気にしていたのは何度も故障した自分の足がマラソンに耐えれるのかということ。
そんな状況の中、同じチームの後輩である関根花観選手がマラソン初挑戦で日本人1位となり【東京オリンピックの代表選考レースMGC】出場権を獲得した事が大きな刺激となりマラソンに挑戦する覚悟を決めます。
初マラソン挑戦は2018年の【北海道マラソン】。
北海道マラソンは8月に開催されるので暑さもあり好タイムも出にく、コンディション的には一番オリンピックに近いレース。
初マラソンとは思えない落ち着いた走りで30km過ぎに先頭を走っていた谷本観月選手(天満屋)を抜き去り2時間28分32秒で初マラソン初優勝を達成。同時に東京オリンピック代表選考レースMGCの出場権も獲得した。
その後の鈴木選手は絶好調で2019年2月に行われた【香川丸亀ハーフマラソン】では日本人1位の1時間7分55秒という日本歴代3位の好記録を叩き出し、同年5月の【ペイトン・ジョーダン招待陸上】では女子10000mで31分33秒62の記録で総合4位という結果を収めている。
この記事を書いているのが2019年5月17日なのだが5月19日にヤンマースタジアム長居で行われる【第103回日本陸上選手権】の10000mに鈴木選手が出場する予定だ。
現在のマラソンはスピードが無いと世界では戦えないのでスピード強化の一環での出場という側面もあるだろうが、同大会での鈴木選手は2年連続で悔しい結果となっているので本気で優勝を狙いにいくのではないかと個人的には思っている。
今年9月に開催される東京オリンピック代表選考レースMGCには万全の状態で出場して世界で戦える走りを見せてもらいたい!!
追記:2019陸上日本選手権10000m結果
5月19日に行われた日本選手権10000mで鈴木選手は3年連続の2位という結果におわった。
気温22℃という事で抜群のコンディションとはならなかったが世界選手権やオリンピックを目指す選手にとってはコンディションは言い訳にはならない。
鈴木選手の場合は9月のMGCに照準を合わせているはずなので世界陸上に10000mで出場する事はないと思うが優勝を目指していたので2位という結果には満足していないだろう。
しかし、MGCに向けては収穫の多い走りだったように思う。
マラソン練習を行いながらもスピードは落ちていないように感じたので今後のマラソンで好記録を期待できそうだ。
愛用シューズ
以前はアシックスのシューズを長らく愛用していましたが現在の鈴木選手は【Nikeヴェイパーフライ4%】を履いています。
厚底シューズが主流になりつつある陸上長距離界ですが当然、選手によって合う合わないというのはあります。
厚底ですが軽量化されており一般的にはバネのある走りを選手に合うと言われています。
ソールのカットの仕方により前傾姿勢を維持しやすく厚底である為、衝撃吸収をシッカリしてくれる事から着地した際のダメージの軽減にも繋がるとのこと。
レースで結果を出すのに鈴木選手の才能や努力が一番なのは言うまでもありませんが、ヴェイパーフライ4%が鈴木選手の走りにも合っているし、負担が軽減されるというのが身体的にも精神面にも安心感を与えているのかもしれませんね。
最近はこの他にも色々なシューズを履いて試しているようですし最良のシューズが見つかるいいなと思っています。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。