鈴木亜由子がMGCの本命!?東京五輪はマラソンで狙うも…トラックにも未練…

陸上

 

2019年9月15日に開催される。【MGC・マラソングランドチャンピオンシップ】

女子は15名が出場権を獲得したが世界陸上選手権女子マラソンに出場する3選手は出場辞退となり12名で争われる予定だ。

MGCは東京オリンピックのマラソン代表を決める重要な大会である為、非常に注目度が高い。

当サイトではMGC出場選手を1名ずつ紹介している。

第12回目、ラストとなる今回は鈴木亜由子選手をPICKUP。

鈴木亜由子選手の経歴などについて知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

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マラソン挑戦

 

これまでトラックの5000mや10000mを中心に活躍してきた鈴木選手がマラソンに初挑戦したのが2018年8月の【北海道マラソン】だった。

トラックだけでなく駅伝でも大活躍していたのでロード適性については全く問題はない。唯一、気掛かりなのが故障続きだった足がマラソンに耐えれるのかどうかということ。鈴木選手はトラック競技でスパイクを使用しない事もあるほど、足に負担をかけないよう気を付けている。

そんな、鈴木選手がマラソンに挑戦しようと思ったのは何故なのだろうか?

国内では2015年の【全日本実業団対抗陸上競技選手権】10000m、2016年の【日本陸上選手権】10000mを制し、世界大会は【世界陸上選手権北京大会】【ロンドンオリンピック】【世界陸上選手権ロンドン大会】に出場している。

しかし、世界大会では入賞にあと1歩だった2015年世界陸上選手権5000mの9位が最高で、その他のレースでは世界の壁に跳ね返されている。

近年は国内でもラスト勝負で負けるパターンを繰り返しており、現状トラックで世界と勝負するのは難しいと判断したのではないだろうか?

それでも足の甲の怪我が良くなりつつあるようでシッカリ練習を積めればトラックでも勝負になるかもしれないという考えを持っており、完全にマラソンに転向した訳ではない。

 

マラソン挑戦にゴーサインが出たのは2018年6月の日本陸上選手権終了後だったと言う。

北海道マラソンまでは約2ヵ月。マラソン初挑戦の準備期間としては非常に短い。

初の40km走では精神的にも肉体的にもかなり苦しい思いをしたらしいが、それでもマラソン挑戦の意思は固かった。怪我の影響もあり、所属チームの高橋昌彦監督からは回避を提案されるが、最後は自分自身で出場を決めたそうだ。

 

初マラソンで優勝!!MGC出場権獲得!!

 

北海道マラソン当日はスタート時点で24℃と夏場にしては比較的、涼しいコンディションでスタートした。マラソンを走るには好条件とは言えないが、この暑さを苦にするようではMGCや東京オリンピックで結果を出すのは難しいだろう。

レースはゆったりとしたペースで進む。10km通過が35分24秒、鈴木選手は先頭集団の最後方に位置していた。

このままの展開で進むかと思いきや12km過ぎに谷本観月選手(天満屋)が仕掛ける。

中間点では鈴木選手や前田彩里選手(ダイハツ)を含む第2集団に40秒以上の差を付け独走態勢に。

しかし、鈴木選手は冷静だった。向かい風と谷本選手の力を考え自分のペースを維持する選択をする。

そして、25km過ぎから徐々にペースを上げ、疲れが見え始めた谷本選手を33km付近で抜き去り、そのまま1位でフィニッシュ。タイムは2時間28分32秒で見事、優勝とMGC出場権を獲得した。

 

 

傍目から見ると余裕を感じさせる内容に思えたが、鈴木選手自身は残り10km辺りから太ももやふくらはぎの筋肉に痛みを感じていたという。スタミナ切れは起こさなかったが走りながらも課題を感じていたそうだ。

 

2回目のマラソンがMGC

 

MGC出場権を獲得しているが、本番までには約1年の期間があり、鈴木選手のマラソン経験は1度だけ、どこかで2回目のマラソンを走るのではと個人的には思っていた。

しかし、鈴木選手の考えは違った。

まず、次のマラソンは注目度も上がり記録を狙わないといけないとなると故障のリスクが高まる。次に、初マラソン挑戦前の準備期間が短かった事もあり、次のマラソンに向けてはシッカリと準備期間を設けたいと考えていた。

これにより2回目のマラソンがMGCとなる事が決まった。

 

北海道マラソン後は2019年2月の【香川丸亀国際ハーフマラソン】に出場。

日本歴代2位となる1時間7分55秒で日本人1位となりトラックで鍛えたスピードが長い距離でも通用する事を示した。

同年、6月の【日本陸上選手権】10000mにも出場し同僚の鍋島莉奈選手に次ぐ2位となっている。

フルマラソンこそ走っていないが、ここまでは順調に調整が進んでいるようだ。

 

7月17日にはアメリカ・コロラド州ボルダーに合宿の為、旅立った。

ボルダーでの合宿は約6週間が予定されており、スピード、スタミナ両面の強化を図るようだ。

 

MGCの本命候補

 

7月3日、日本陸連はMGCの上位5人の選手に国際陸連から参加資格が与えられること決まったと発表。即ち五輪参加標準記録を突破するのと同等とみなされMGCまでのタイムに関係なく上位2名が代表に内定するという分かり易い形式になった。

 

MGCの上位2名が【東京オリンピック】マラソン日本代表に選出される。

混戦を予想しているが、陸上ファンの間では鈴木選手1強という感じになっているようだ。

スピードがあり丸亀ハーフマラソンの結果を見ると、こういう予想が多くなるのも仕方ないところだろう。

あっさりと勝つ可能性も十分あると思っている。

しかし、鈴木選手で絶対かと言われると、そうとも断言できない。

先程も書いたがマラソン2回目がMGC本番となる鈴木選手。経験や引き出しという部分では他選手に劣るだろう。北海道マラソンでも残り10kmで足に異変を感じたようにMGC本番でも起こりうる可能性はある。

これは少しオカルト的な考えだが初マラソンが競技人生最高の走りで終わった選手をこれまで沢山、見てきているだけに鈴木選手がそうならない事を祈っている。

頭の良い選手なので経験が少なくてもレース展開に対応できると思っているが、持ち味のスピードを殺すようなレースに付き合う必要はない。順位を意識するあまり全選手が牽制してスローになるようなら自分から仕掛けても良いだろう。

幸い、暑さは苦にならず我慢できると語っていたのでこの辺りは大きなアドバンテージになるはずだ。

マラソン転向と思われがちだが、鈴木選手本人はトラック、マラソンのどちらかに決める事はしないと話していた。それでも、東京オリンピックではマラソンの方が勝負になると考え、取り組んでいるので是非、MGCで上位2位以内に入り、女子マラソン日本代表に内定してもらいたい。

ファンの多い選手だけに鈴木選手が代表に内定すれば盛り上がるだろう。

本番まで怪我だけには気を付けて調整してもらえればと思う。

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