本日、6月27日から始まった日本陸上選手権。
世界レベルにある男子100mに世間の注目は集まっている。
それに対し世界大会の派遣標準記録突破もままならない女子が注目されないのは仕方のない事だろう。
しかし、今年の日本陸上選手権女子100mは面白い!!
実績のある福島千里選手が欠場し、その他の有力選手も今シーズンは軒並み低調だからだ。
そんな状況で奮闘しているのが完全復活を目指す土井杏南選手。それに続くのが勢いのある高校生。
高校生の中でも注目度が高かったのは御家瀬緑選手(恵庭北高)、青山華依選手(大阪高)、影山咲穂選手(市立船橋高)の3人だった。
しかし、今日行われた100mの予選と準決勝で一番、素晴らしい走りを見せたのはこの3人以外の選手だった。
それが三浦由奈選手!!
まずは三浦選手の経歴を見ていこう。
三浦由奈 プロフィール
名前 | 三浦由奈(みうらゆな) |
生年月日 | 不明 |
血液型 | 不明 |
出身地 | 宮城県石巻市 |
出身校 | 稲井中学校→柴田高校在学中 |
所属 | 柴田高校 |
身長・体重 | 159cm・52kg |
100m BEST TIME | 11.60 |
200m BEST TIME | 24.26 |
三浦選手は中学入学と同時に陸上競技を始め、中学3年次に【ジュニアオリンピック】女子200mで3位になるなど活躍。
中学卒業後は宮城県の柴田高校に進学。高校1年の時は目立った活躍はなかったが、高校2年次の【福井国体】少年女子A100mで優勝。この大会には御家瀬選手も出場しており、その上で優勝したというのは非常に価値のある事だ。
福井国体の後には【U-18日本選手権】女子100mに出場し今回の日本陸上選手権で注目されていると記事冒頭に書いた、青山選手や影山選手と激突。結果は2人に敗れ3位だった。
3年生になった今年は【宮城県高校総体陸上】に出場し100m、200m、4×100mリレーの3冠に輝いている。
衝撃の走り!!
今年のインターハイ優勝を目標に掲げていた三浦選手。あくまでも同世代のNo.1を目指していたに過ぎない選手が年齢の枠を超えた日本陸上選手権で衝撃を与える走りをするとは正直、思ってもみなかった。
三浦選手は予選3組目に登場。
同大会を制した事もある実力者、市川華菜選手もいたが2位以下に0.2秒もの大差を付け11秒77のタイムで1位でフィニッシュ。
そして迎えた準決勝。
1組目に登場した三浦選手は予選と変わらぬ圧勝劇を見せる。70mを過ぎた辺りから一気に抜け出し自己記録を更新する11秒60のタイムで1組目を制した。
非常に脚の回転が速く、200mにも力を入れている選手なので後半の伸びも素晴らしかった。
日本陸上選手権女子100m決勝の展望
2組目を制した土井杏南選手と準決勝のタイムは同じだったが条件的には三浦選手の走った1組目の方が恵まれていたので決勝で土井選手に勝つのは簡単な事ではないだろう。スタートの速さでは土井選手に分があるので前半、離されないように付いていき後半の伸びで届くか届かないかの勝負になりそうだ。
また、2組目を走った御家瀬選手は2位決勝進出。青山選手は4位だったがタイムでの決勝進出を決めているので高校生同士の争いにも注目だ。
条件次第だが11秒5台を出せば優勝争いは可能だろう。即ち、三浦選手には自己新記録更新、準決勝と同等かそれ以上の走りが求められる。しかし、勢いに乗っている感があるので決勝でも素晴らしい走りを期待できるのではないだろうか。決勝が非常に楽しみだ。
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