日本陸上選手権【2019】女子5000mの展望と結果・鍋島選手と木村選手どちらが強い!?

陸上

 

いよいよ間近に迫った日本陸上競技選手権大会。*以降、日本選手権と表記する

楽しみに待っている陸上ファンも多いのではないだろうか?

今回の日本選手権は2019年6月27日(木)~6月30日(日)に福岡県福岡市博多の森陸上競技場で開催される。

同大会は2019ドーハ世界陸上競技選手権大会の日本代表選考も兼ねており重要な大会だ。

一般的には男子100mのサニブラウン選手や桐生選手に注目が集まるだろうが、筆者は女子5000mに注目している。

早速、エントリーリストを見ていこう。

日本選手権女子5000mエントリーリスト

 

No 選手名 所属 18-19SB PB
1 鍋島莉奈(なべしまりな) JP日本郵政グループ 15.10.91 15.10.91
2 OP参加 バイレ・シンシア 神村学園高校 15.15.35 15.15.35
3 田中希実(たなかのぞみ) 豊田自動織機TC 15.15.80 15.15.80
4 OP参加 モカヤ・マータ キャノンAC九州 15.15.89 15.13.81
5 木村友香(きむらともか) 資生堂 15.19.99 15.12.47
6 福田有似(ふくだゆい) 豊田自動織機 15.20.08 15.20.08
7 OP参加 カリウキ・ナオミムッソーニ ユニバーサルエンターテインメント 15.20.14 15.20.14
8 OP参加 カマウ・タビタジェリ 三井住友海上 15.20.52 15.20.52
9 岡本春美(おかもとはるみ) 三井住友海上 15.20.56 15.20.56
10 山ノ内みなみ(やまのうちみなみ) 京セラ 15.21.31 15.21.31
11 廣中璃梨佳(ひろなかりりか) JP日本郵政グループ 15.23.58 15.23.58
12 新谷仁美(にいやひとみ) NIKE TTC 15.24.01 15.10.20
13 野上恵子(のがみけいこ) 十八銀行 15.24.70 15.24.70
14 佐藤早也加(さとうさやか) 積水化学 15.27.47 15.27.47
15 佐藤成葉(さとうなるは) 立命館大学 15.30.74 15.27.83
16 森田香織(もりたかおり) パナソニック 15.30.98 15.21.31
17 森林未来(もりばやしみく) デンソー 15.31.71 15.31.62
18 庄司麻衣(しょうじまい) デンソー 15.36.02 15.34.73
19 上原美幸(うえはらみゆき) 第一生命グループ 15.36.33 15.21.40
20 OP参加 ゼイトナ・フ―サン デンソー 15.36.48 15.36.48
21 筒井咲帆(つついさきほ) ヤマダ電機 15.36.61 15.36.61
22 加世田梨花(かせだりか) 名城大学 15.37.06 15.35.31
23 渡邊菜々美(わたなべななみ) パナソニック 15.37.17 15.35.32
24 五島莉乃(ごしまりの) 中央大学 15.37.45 15.37.45
25 堀優花(ほりゆうか) パナソニック 15.37.51 15.23.53
26 加藤岬(かとうみさき) 九電工 15.38.29 15.23.98
27 矢野栞理(やのしおり) キャノンAC九州 15.38.40 15.38.40
28 矢田みくに(やだみくに) デンソー 15.39.30 15.25.87
29 長谷川詩乃(はせがわしの) ワコール 15.46.76 15.46.76
30 篠塚麻衣(しのづかまい) ユニバーサルエンターテインメント 15.49.18 15.48.75

 

現状の国内トップクラスの選手が順当に揃った印象だ。

今年9月に開幕する【ドーハ世界陸上】女子5000mの参加標準記録は15分22秒00

この参加標準記録を突破している選手は日本選手権優勝で即代表内定となっている。

この他にも代表に選ばれる為の道は残されているが、日本選手権で優勝する事が代表への一番の近道だ。

 

2019日本陸上選手権女子5000mの展望

 

今年の日本選手権は10000mのみ、5月に開催された。

女子は鍋島莉奈選手鈴木亜由子選手新谷仁美選手を抑え初優勝を果たし世界陸上の日本代表に内定している。

 

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2強対決!!

 

そして、今回の5000m。

筆者は2強対決だと考えている。

その2強とは10000mの覇者で日本選手権女子5000mを連覇している鍋島選手と資生堂移籍後、絶好調の木村友香選手だ。

鍋島選手については今更、どんな選手かを説明するまでもないと思うが、木村選手の急成長には驚かされている。元々、強い選手であったが今季の木村選手は更にスケールアップ。

以前よりも身体が絞れ先頭集団で楽に追走しラストの切れ味を活かす非常に安定したレースを続けている。今季は既に世界陸上の参加標準記録を2度、突破しており日本選手権で優勝すれば即代表に内定する為、渾身の仕上げでレースに臨むだろう。

タイプ的には両選手とも似ており、ラスト勝負を得意としているがラストの切れ味だけを見れば木村選手が僅かにリードしているような気がする。

しかし、以前の木村選手は大事なレースで勝負弱さを露呈していたので安定感という意味では鍋島選手が間違いなく上。どちらが強いかはレースが終わるまで分からない。

非常に楽しみな対決なので両選手とも良いコンディションでレース当日を迎えてもらいたいものだ。

 

2強に次ぐのが田中希実選手

 

最近は10000mでもある程度の結果を残しているが本来は5000mを得意としている選手。

基本的には集団の前目で積極的なレースをしたいタイプの選手。持ちタイムも15分15秒台と上位の力を持っているのでスローのラスト勝負よりは平均ペース以上での流れが理想だろう。

安定感はあるが本人的にも少し歯痒いレースが続いているだけに今回は優勝したい気持ちが強いのではないだろうか?積極性だけでなくレースの流れに冷静な対応ができればチャンスはあるはずだ。

 

廣中璃梨佳選手も注目の存在

 

高校を卒業しJP日本郵政グループに入ったが高校時代と変わらず素晴らしい選手だ。

どちらかというとロードに強いパワータイプといった印象があるがトラックでも社会人1年目とは思えないほど頑張っている。

田中希実選手同様、積極的に前でレースを運びたい選手でラスト勝負は苦手としているが、トラックのレースにも慣れポジション取りや駆け引きが今までより成長しているようなら面白い存在だ。

ただ、スケールの大きい選手なのであまり駆け引きばかりに意識がいくのは勿体ない。駅伝同様、思い切った走りを見せてもらいたいという矛盾した気持ちもある…

 

新谷仁美選手

 

この人の名前を挙げない訳にはいかないだろう。

10000mでは持ち味を出せず負けてしまった新谷仁美選手

新谷選手がこの5000mでどのような位置取りをするのかが非常に興味深い。

筆者は今年の日本選手権10000mの時に間違いなく新谷選手が先頭を引っ張るだろうと予想したが、意外にも序盤は集団の中でレースを進め、3000m付近で先頭に出るというレースを見せた。

途中から先頭に出るのは悪くはないが思いっ切りの良さに欠け、後続を離せなかったのが敗因だと思っている。ただ、新谷選手もブランクがあり全盛期ほどの力はないのかもしれない。思いっ切りの良さが無かったというより後続を離すほどの力は無かったと考えるのが自然だろう。

新谷選手もラスト勝負では分が悪く、ハイペースのレースが理想だが自分で引っ張て行くのも辛いだろうし、OP参加の外国人選手の持ちタイムもそれほどではないので上手く利用できるかは分からない。厳しいレースが予想される。

 

この他、山ノ内みなみ選手にも注目。

【ゴールデンゲームズin延岡】では女子5000mで木村友香選手に次ぐ総合2位となり、5月の日本選手権10000mでも4位と安定感のある走りを見せている。

個人的には日本選手権10000mでの山ノ内選手の走りは消極的に映ったので5000mでは積極的な走りを見せて欲しい。

 

開催日時・放送予定

 

日本選手権女子5000m決勝は最終日の6月30日(日)16:55スタート予定となっている。

TV放送もあり、6月30日はNHK総合テレビとNHK BS8Kで16:00~18:00の放送予定となっている。

この放送予定であれば女子5000m決勝はLIVE中継される。

 

日本陸上選手権女子5000mは木村友香選手が優勝で世界陸上代表内定!!

 

2019年6月30日に行われた【日本選手権】女子5000m決勝だが、2日連続で放送時間にくだらないニュース速報が入り一番、見たかった男子3000m障害決勝と女子5000m決勝がLive中継で見れないという最悪の事態に見舞われた。

日本陸上競技連盟のLive動画も女子5000mのラスト1周しか見せないという偏った中継で非常に残念だった。

レースは雨が降りしきる中、スタート。トラックにも水が溜まりとても良いとは言えないコンディションだった。

注目選手の1人だった新谷仁美選手は棄権し、オープン参加の外国人選手が引っ張る展開になるかと思いきや最初に主導権を奪ったのは上原美幸選手。その直後に田中希実選手や木村友香選手が付け、鍋島選手は中段で待機。1000mの通過は3分10秒と非常に遅いペースで集団はひと塊。

しかし、1200m付近で外国人選手が集団で一気に先頭へ。2000m通過は6分14秒、この1kmは3分4秒にペースが上がった。

4人の外国人選手の後ろには田中選手、木村選手、鍋島選手、廣中選手という有力ランナーが付けレースは進んで行く。

3000m通過は9分20秒。この時点でラスト勝負になる予感がした。隊列は殆ど変わらず4000m通過は12分27秒。田中選手と廣中選手も先頭集団で頑張ってはいるが、ラストの切れ味が足りない両選手には厳しい展開となった。予想通り優勝争いは鍋島選手と木村選手に絞られる形に。どちらがどの地点でスパートするかに注目した。

個人的には鍋島選手が木村選手を警戒して、いつもより早めのスパートをするのではないかと考えていたが動きはなくラスト1周の鐘が鳴った。

ここから鍋島選手がいつも通りのスパート。後ろの廣中選手を5mほど突き放す。しかし、その外から木村選手が一気に上がっていき残り250m付近で鍋島選手を捉え先頭に。木村選手はここ最近の好調を維持しており他の日本人選手とは明らかに違う切れ味を披露。大きなストライドで4コーナーを回る時には鍋島選手に6~7mの差をつけセーフティーリード。そのまま、15分22秒53のタイムで優勝。【世界陸上ドーハ大会】の参加標準記録を既に突破している木村選手は代表内定となった。

ほぼ予想通りのレース展開と結果になったがLiveで見たかった…

木村選手は資生堂移籍後の好調をキープしていた。というよりは本当に強くなっていた。以前の木村選手であれば好調をじ持続していても本番の日本選手権では負けていたような気がする。

ラストの切れ味は間違いなく日本人No,1。あとは速いペースになっても付いていき普段通りのラストスパートをかけられようになれば世界大会での決勝進出の可能性もある。今日は日本人1位に拘った走りだったので仕方ないとは思うが、オープン参加の外国人選手に負けているようでは物足りない。

鍋島選手に関してはいつも通りのレースパターンだったが自分よりラストの切れ味がある選手がいる場合はレースパターンを変える必要があると思う。今日のレースも、もう少し早めのスパートを見てみたかった。木村選手同様、世界で戦うにはもう一段階、レベルアップを期待したい。ただ、常に安定したレースをしているので、そこは素晴らしいと思うし評価されるべきだ。

鍋島選手は10000mの代表に内定しているが5000mは世界陸上ドーハ大会の派遣標準記録を突破していない。今後のレースに派遣標準記録突破を目指し出場すると思うので頑張ってもらいたいところ。

廣中選手と田中選手は本当に頑張ているがラストの切れ味が足りないのは致命的。切れ味を磨くのは難しいと思うので、5000mをハイペースで押していくレースが求められる。即ち、自己記録を更新し5000mという距離を速く走る必要がある。

このままだと国内で勝つのも大変だが両選手とも若いのでこれからの成長が期待できるだろう。

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