2019年9月15日に開催される。【MGC・マラソングランドチャンピオンシップ】
女子は15名が出場権を獲得したが世界陸上選手権女子マラソンに出場する3選手は出場辞退となり12名で争われる予定だ。
MGCは東京オリンピックのマラソン代表を決める重要な大会である為、非常に注目度が高い。
当サイトではMGC出場選手を1名ずつ紹介している。
第7回目となる今回は岩出玲亜選手をPICKUP。
岩出玲亜 プロフィール
名前 | 岩出玲亜(いわでれいあ) |
生年月日 | 1994年12月8日 24歳 2019年7月現在 |
血液型 | O型 |
出身地 | 三重県津市 |
出身校 | 豊川高等学校 |
所属 | 株式会社ドーム アンダーアーマーアスレチッククラブ |
身長・体重 | 155cm・40kg |
種目 | 自己ベスト |
3000m | 9.13.30 |
5000m | 15.42.50 |
10000m | 32.13.21 |
ハーフマラソン | 1.09.45 |
フルマラソン | 2.23.52 |
岩出玲亜選手は小学2年生からバレーボールを始め卒業するまで続けるも、身長が伸びなかったという理由で中学校では陸上部に所属することに。当時から、勉強は苦手で将来はスポーツを職業に出来たらいいなと考えていたと語っていた。
小学6年の時に中学校の陸上部に見学に行き、一緒に走ると中学生よりも速く走る岩出選手の姿を見た顧問の先生が合宿に誘ってくれるほど当時から才能があったようだ。
津市立一志中学校に入学した岩出選手は1年次から2年連続で【全国中学校駅伝】に出場。
3年次には【都道府県対抗女子駅伝】の三重県代表として中学生区間を走った。
中学時代の陸上部の監督はポジティブ思考で個性を認めてくれる人だったので伸び伸びと練習できたと語っていた。
高校は陸上競技の名門、豊川高校に推薦で入学。
5校ほどスカウトがあったそうだが、その時一番強かった豊川高校を選択。ちなみに高校時代は寮生活をしていた。
中学時代の伸び伸びとした雰囲気とは違い、競争の厳しい豊川高校では自分を強く持たないとやっていけないなと悟ったそうだ。
しかし、全国から強い選手が集まる豊川高校のレベルの高さにへこたれそうになった事もあったようだ。それでも必死に練習に付いていき1年が過ぎる頃には3000mのベストタイムを20秒短縮するなどメキメキと力を付けていった。
3年次には主将として【全国高校女子駅伝】に出場しエース区間の1区を任されトップと6秒差の区間5位。岩出選手をはじめ、関根観見選手(日本郵政G)、鷲見梓沙選手(ユニバーサルエンターテインメント)、堀優花選手(パナソニック)など強力なメンバーを擁しながらも豊川高校は3連覇を逃す準優勝に終わった。
ノーリツ
2013年、高校卒業後は実業団の【ノーリツ】に入社。
当時は大学に進学して強くなった選手をあまり見なかったという理由で自身が進学する事は一切、考えなかったとのこと。
2014年に19歳にして初マラソンとなる【横浜国際女子マラソン】に出場。
35km過ぎまで先頭集団でレースを進め、2時間27分21秒の好タイムで3位に入った。
10代でマラソンに挑戦する選手は少ないが、岩出選手の出したタイムは10代の日本新記録を更新した。
2016年はリオデジャネイロオリンピック代表選考レースとなっていた【名古屋ウィメンズマラソン】に出場。結果は日本人4位でリオデジャネイロオリンピック女子マラソン代表になる事は出来なかったが自己ベストを3分以上更新する、2時間24分38秒の好タイムを叩き出した。
ノーリツを辞めた理由
2017年5月、約4年間所属していたノーリツを退社し、【ドーム】に移籍した。
メディアではマラソンに専念する為に移籍を決断したと報じられた。
勿論、それも理由のひとつだろうが岩出選手自身はノーリツにこのままいてもオリンピックには出場できないだろうなと思っていたと語っていた。
また、周りに合わせてやる環境に疲れ、自分一人でやってみたい気持ちも強かったようだ。
ドームは今までとはかなり環境や発想が異なり、女性らしさを前面に出すよう会社側から言われ嬉しかったと語っていた。元々、可愛らしい岩出選手だがドーム移籍後は綺麗な女性に変化したように感じられる。
事実かどうかは分からないが週間ポストにコーチとの不倫を報じられた事もある。ルックスがいいだけに男性から誘われる事も多いのかもしれない…
競技の話に戻そう。移籍後は2017年11月にMGC出場権獲得の為に【さいたま国際マラソン】に出場し日本人1位を獲得するも2時間30分10秒というタイムに終わり出場権獲得とはならなかった。
その後、2018年1月の【大阪国際女子マラソン】に国内招待選手としてエントリーするも故障で回避することに。
MGC出場権獲得・ケニア
移籍後は少し苦しんだ印象もあるが、2018年3月の【名古屋ウィメンズマラソン】に出場し2時間26分28秒のタイムで日本人2位となりMGC出場権を獲得した。
同年6月にはケニアでトレーニングキャンプを行った。
当初は環境に馴染めなかったり高地トレーニングに苦労したようだが徐々に適応していき得たものも大きかったとのこと。
更にはウェイトトレーニングにも着手。
400mを以前より2秒ほど速く走れるようになるなど効果を得ているようだ。
その後ウエイトトレーニング🏋️♀️❤️ pic.twitter.com/lZMs0K6aqq
— Reia Iwade 岩出玲亜 (@ReiaIwade) 2019年6月19日
その他、食事や自己管理の意識も高まるなどドームの環境が岩出選手に合っているように見受けられる。
様々なトレーニングの成果が表れたのが2019年3月に行われた【名古屋ウィメンズマラソン】。
序盤から25km地点まで5km16分台のスプリットの先頭集団に付きレースを運ぶ。
40km地点では日本人1位の福士加代子選手に8秒の遅れをとるものの残り2.195kmで逆転し2時間23分52秒の自己新記録で日本人1位となった。
レース後のコメントでは「練習から粘り強さを身体に覚え込ませ、レースに生かせた」と語っていた。本人的にも会心のレースだったのだろう。
MGCでマラソン代表内定なるか!?
7月3日、日本陸連はMGCの上位5人の選手に国際陸連から参加資格が与えられること決まったと発表。即ち五輪参加標準記録を突破するのと同等とみなされMGCまでのタイムに関係なく上位2名が代表に内定するという分かり易い形式になった。
【東京オリンピック】でメダルを獲得する事を目標に掲げている岩出選手。
何としてもMGCで2以内に入り東京オリンピック女子マラソン日本代表内定を目指したいところ。
今季は【大阪ハーフマラソン】優勝、【名古屋ウィメンズマラソン】で自己新記録達成と好調なだけにチャンスは十分あるだろう。
しかし、7月に行われた【函館ハーフマラソン】でレース中にアキレス腱に違和感を感じ、途中棄権。その後、練習はしているみたいなので大事には至らなかったようだが少し不安だ。
粘り強さのある岩出選手なので状態さえ良ければ大崩れはしないと思うが、本人も課題に挙げているようにスピード面では岩出選手より長けている選手もいる。
レース後半のペースアップにシッカリと対応出来るかが鍵になるだろう。
あとは暑さ。正直、岩出選手が暑さに強い選手なのかどうかは私には分からないが暑さ対策の為にセパレートタイプで通気性の良い素材を使った新ユニフォームが作られるなど、対策はしているようだ。MGC本番では是非、素晴らしい走りを披露して欲しい。
ちなみに岩出選手が履いているシューズは『UAホバーインフィニット』。
商品画像はこちら。
Twitter:@ReiaIwade
Instagram:reiaiwade
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