今回、PICKUPするのは女子ソフトボールの後藤希友選手。
一時は五輪種目から外された女子ソフトボールだが2020年の東京五輪では正式種目として復活し日本代表は金メダルの期待が掛かる。
日本代表に選出される可能性のある後藤選手の経歴など詳しく紹介していくのでお付き合い頂きたい。
後藤希友 プロフィール
名前 | 後藤希友(ごとうみゆ) |
生年月日 | 2001年3月2日 20歳 2021年7月現在 |
血液型 | AB型 |
出身地 | 愛知県名古屋市 |
出身校 | 日比野中学校→東海学園高等学校 |
所属 | トヨタ自動車 |
投・打 | 左投げ・左打ち |
身長・体重 | 174cm・約70kg |
後藤希友選手は愛知県名古屋市出身。
幼い頃はピアノを9年間習っていたが小学校3年生の時に北京五輪で金メダルを獲得した女子ソフトボール日本代表の姿に影響され4年生からソフトボールを始めた。
ソフトボールを始めた頃から投手に抜擢され中学校では1日200球以上の投げ込みで鍛えあげる。
中学時代の直球のMAXスピードはなんと105km!!
努力を積み重ね日比野中学3年次には24歳以下の日本代表に選手される。
ちなみに中学時代の性格はおてんばで負けず嫌いだったそう。
2016年、ソフトボールの強豪校である愛知県内の東海学園高等学校に進学。
高校に入ると体幹を鍛え体重を増やしていき更に直球の威力が増した。
高校3年次には遂にMAX110kmに到達。
ちなみに女子ソフトボール界のレジェンド上野由岐子投手の高校時代のMAXが112kmだったらしいので後藤選手も上野選手に負けないほどのポテンシャルを秘めている事が分かる。
高校2年で日本代表入りを果たし3年次には東京ドームで開催された日米対抗戦で国際大会デビューを果たす。堂々とした投げっぷりで鮮烈な印象を残した。
高校卒業後は日本リーグに参加しているトヨタ自動車に入社。
リーグ戦で初勝利を挙げるなど活躍している。
同チームにはアメリカ代表のレジェンドであるモニカ・アボット選手が所属しており同じ左投げという事もあって勉強になる部分が多いだろう。実際、アボット選手から様々なアドバイスを受け自身の成長に繋げている。
日本人離れしたフィジカル
身長は174cmで日本人女性アスリートとしてはかなり大柄。
しかし、凄いのは身長だけではない。
後藤選手の最大の特徴はリーチの長さだ。一般的に身長とリーチの長さがほぼ同じだと言われているが後藤選手のリーチは約180cm。
プロ野球の投手もそうだが、リーチが長いという事はそれだけ腕のしなりを使えるので大きな武器となっているはずだ。
少し話は逸れるが白血病と戦っている水泳の池江璃花子選手のリーチの長さも日本人離れしている。まずは病気を治し普通に生活できることが一番だが彼女の目標であるオリンピックでの金メダル獲得へ向け競技復帰できるよう願いたい。
ちなみに握力は一般女性の平均値の約2倍に相当する47kg。
努力あっての事だと思うが恵まれたフィジカルの持ち主だ。
選手としての特徴
直球のスピードがある事は理解頂けたと思うがスピードだけでなく「質」も素晴らしい。
先程、握力が47kgあると書いたが、その握力を活かし非常に回転量の多いボールを投げ込む。
直球ばかりに目が行きがちだが球種も豊富でチェンジアップ、ライズボール(浮き上がる球)を中心に横に変化する球種も持っている。
そして最大の強みは左投げだという事だ!!
何故、左投げが強みかというとソフトボールの投手は左投げが圧倒的に少ない。
単純に打者が左投手の経験が少ないという事もある上にソフトボールでは左打席で走り打ちをする選手も多いので、そういう打者の外角にクロスファイヤーで直球を投げ込んだりスライドする球を投げ込めれば非常に有利に働く。
技術だけでなく精神面も強いと評価されているので今後が非常に楽しみな選手だ。
東京五輪女子ソフトボール日本代表
東京五輪に向け熾烈な代表争いが繰り広げられていると思うが、投手は上野投手と藤田選手が既に当確。
残りの2~3枠を争っていく事になるだろう。
いつまでもベテラン選手に頼りっきりでは良くないと思うので後藤選手のような若い選手が実力で代表の座を勝ち取り代表を活性化させてもらいたい。
それが金メダル獲得に繋がるような気がしている。
東京五輪女子ソフトボール代表に選出
後藤選手、念願叶って2021年の東京五輪女子ソフトボール代表に選出された。
コロナ禍の影響で開催も危ぶまれたり現在でも開催に反対という声も大きいが努力が報われ代表に選出された事に対しては素直におめでとうと言いたい。
追記:東京五輪開会式前からソフトボールの試合は始まっているが、後藤選手は7月23日現在、2試合行われ2試合ともリリーフで登板し素晴らしい投球をみせている。
特に7月22日のメキシコ戦は圧巻だった。
先発した上野投手が7回に2対2に追いつかれ尚、無死一二塁という大ピンチの場面で後藤選手がマウンドに上がる。
このピンチにも全く動じる事無く2者連続三振。その後、二死満塁とするが最後もチェンジアップで三振を奪いピンチを切り抜けた。
以前からずば抜けた才能を持っていたがこの東京五輪でその能力を遺憾なく発揮している。
後藤選手の圧巻の投球は普段、ソフトボールにあまり興味のない人達にも衝撃を与えているようだ。ネットでは「見た目も良くて投げる姿がカッコいい」、また、数多くの野球ファンが「贔屓球団に欲しい」など称賛の言葉を並べている。
今後の試合では苦しい場面や上手くいかない場面もあるかもしれないが自分を信じ目標とする上野投手の真の後継者だと言われるような圧倒的な投球を期待したい。
Twitter:@GTO_0302
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